みなさんこんにちは。本館4F生地売場のTです。
本日は、コラムのタイトルにもなっている「デニム生地」について、ご紹介しようと思います!
普段よりカジュアルな装いとして、デニムパンツを身に着けられる方も多いのではないでしょうか。
目次
デニム生地とは
デニム生地はインディゴ染料で染めたタテ糸と、染色をしていない白い糸のヨコ糸で綾織りした、丈夫なコットン素材の生地のことをいいます。
本来のデニム生地は、天然インディゴ(藍)を使用し染色されていました。
しかし、1900年代に安価で扱いやすい合成インディゴが開発されると、たちまちその合成インディゴが使用されるようになりました。
そして、現在ではほとんどのデニムが天然ではなく、合成インディゴで染められているそうです。
インドの植物のインドアイがインディゴ染の原料であり、インドで初めて使用され始めました。
ちなみに、藍の青い成分をインディゴ(天然)と呼んでいたそうです。
その後、インドよりエジプトやヨーロッパに続き、世界各国に広まりました。
本来は、”インディゴ=天然染料”を示すのですが、最近では、90%以上が合成インディゴで染色されています。
デニム生地の歴史
デニムの歴史は18世紀までさかのぼります。
フランスの都市ニームで、生産された「Serge de Nimes(セルヴィッチ・デニム)」がデニム生地の語源とされています。
この生地が丈夫で頑丈だったため、船乗りの服や防水コートに使用されました。
その後、19世紀初めにアメリカでデニムが広がると、1830年頃にサンフランシスコで発生した金鉱発掘ブームにより、デニム生地は労働者たちの着用するアイテムになったのです。
世界的に有名なアメリカのアパレルブランドであるリーバイス(Levi Strauss & Co.)は、この時期にデニム生地を製造していました。
デニム生地は、20世紀に入るとファッションアイテムとして欠かすことの出来ない素材へ変貌を遂げます。
1950年代~1960年代、若者文化に取り入れられたデニム生地は、ファッション界で様々なスタイルやデザインに進化し、世界中で愛される存在となりました。
日本のデニムの産地
日本のデニム産地として広く周知されている地域は、岡山県から広島県にまたがる「三備地区」です。
- 備前: 岡山県の南東部(児島を含む)
- 備中: 岡山県の西部(井原、倉敷美観地区など倉敷市の中心エリアを含む)
- 備後: 広島県の東部(福山を含む)
三備地区では、江戸時代より綿栽培が開始され、その後、次第に厚地の綿織物を中心とした繊維産業が根付くようになりました。
実際、ジーンズやデニム生地などの生産は1960年代から盛んになったそうです。
現在では、三備地区でつくられる国産ジーンズやデニム生地のファンは多く、国内に限らず海外の名だたるブランドの間でも高評価を得ています。
「デニム」と「ジーンズ」は一緒にされがちですが、実はそれぞれで意味合いが異なるんです。
ジーンズは、本来ズボンのことを指します。すなわち製品を示します。
一方デニムは、生地そのものを指します。
真っ先に思いつく方も多い、ジーンズに使用されることもあれば、ジャケットやインテリアなどのような、アパレル製品のアクセントとして部分的に使用されることがあります。
デニム生地の特徴
1.耐久性
デニム生地は丈夫な質感を持っています。
この強度にはツイル織りとネップが関係しており、普段の摩擦などに耐えることができるデニム生地は、繰り返しの着用や洗濯にも強いです。
特に、作業着やバッグなどの頻繁に使用されるアイテムとして、この耐久性は魅力的です。
2. 変化を楽しむ
デニム生地は、年月が経つうちに製品の品質・性能が変化します。
というのも、着用と洗濯による影響が大きく、色の褪せ具合や風合いの変化というのが生地に見られるようになります。
そしてこの変化こそがデニムを楽しむことができる魅力なのです。
3.洗濯に気を付けよう
デニム生地の強度により、繰り返し洗濯をしても型崩れが起きたり、摩擦による生地が傷んだりするというのはなかなかみられません。
しかし、色落ちや他の洗濯ものへの色移りしてしまうことがありますので、色落ちを防ぐためにも中性洗剤やおしゃれ着用の洗剤を選びましょう!
デニム生地の厚みについて
デニム生地の厚みは、通常「オンス(oz)」で表されます。
本来オンスはヤード・ポンド法で使われる重さを表す単位ですが、デニムの場合においては生地の密度や厚みを示すために使用されています。
1オンスは約28.35グラムであり、デニムのオンス数が高いほど生地は厚くなります。
一般的に、10オンスのデニムは薄く、15オンス以上のデニムは非常に厚いと考えられます。
このようなことから、10オンス以下の生地は「ライトオンス」、15オンス以上の生地は「ヘビーオンス」と呼ばれています。
・軽いオンス数(8オンス – 12オンス)
軽く薄いデニムは通気性があり柔らかい風合いが特徴です。暖かい季節に適しています。
カジュアルなシャツ、ワンピース、夏用のジーンズ、ショーツなどに使用されます。
・中程度のオンス数(12オンス – 16オンス)
比較的丈夫で、オールシーズンに対応できる厚みのデニムです。
ジーンズやスカート、ジャケット、シャツなどによく使用されます。
・ 重いオンス数(16オンス以上)
重く厚みがしっかりとしたデニムは非常に丈夫で耐久性があります。
そのため、寒い季節やアウトドア活動にピッタリで、ワークウェアやアクセサリー、バッグなどに使用されることがあります。
厚みによって、デニムの風合いや耐久性が変わるため、作品を作られる際にこだわってみてはいかがでしょうか。
デニム生地の取り扱い上の注意
丈夫で耐久性があり、使用し続けることによる風合いなどの変化がみられるデニム生地ですが、お取り扱いするにあたって注意が必要になります。
色落ちに気をつける
デニム生地や使用した作品を水に浸けたり、洗濯したりする際は、ほかの生地と一緒に混同しないようにして下さい。
インディゴ染料は色落ちしやすいため、水通しや洗濯時に必ず染料が色落ちしてしまいます。
そのため、デニム生地は色落ちがなくなるまで濯ごうとすることは避けましょう。
色移りに気をつける
デニム生地は色移りにも気をつける必要があります。
ほかのものと一緒に水に浸けたり、洗濯をしたりしないいことはもちろんですが、摩擦が原因で色移りも生じることもございますので気を付けるようにしましょう。
また雨の日にも注意が必要です。
保管時の紫外線に気をつける
インディゴ染料は通常の染料と比較すると、紫外線の影響を受けやすい印象があります。
デニム生地や制作アイテムを保管する際は、外からの太陽の光や部屋の蛍光灯の光にも注意しましょう。
対策として、洋服は洋服棚の中にしまったり、外袋に入れたりするなどの対策をしてトラブルを防ぎましょう。
紐釦(チューコー)でお取り扱い中のデニム生地
紐釦では、数種類のデニム生地をお取り扱いしております。
そして実は、デニムには丈夫が故の固いイメージがつきものなのですが、紐釦でご用意しているデニムの生地は柔らかいんです♪
初めてご購入される方の中には、少し驚かれる方もいらっしゃるかも…!?
ICH5080 8オンスデニム
ライトオンスとして一般的に言われている、8オンスのデニム生地です。
デニムとしては薄手ですが、その分扱いやすく縫いやすいというところが特徴です。
夏物以外のトップス、スカートや袋物やバッグ・小物等色々お使いいただけます。
落ちにくい染料を使用している為、色移りがしにくいです。
中国産です。
1000 10オンスデニム
レギュラーオンスともいわれる10オンスのデニム生地は、8オンスに比べると重く厚みもしっかりとしている生地です。
エプロンやポーチ、Bag作りにおすすめです。
インディゴ染めのため、色移りしやすいです。
中国産です。
1000-1 1000-2 1000-3
ICH-Q5080 8オンスデニムキルト
デニム素材のキルティング生地です。
より柔らかさを感じることが出来ます。
ここからはデニム風生地のご紹介です♪
IBK99217-1 デニム風オックス リバーシブル ボーダー/IBK99217-2 デニムオックス リバーシブル ドット
リバーシブルになっているタイプのデニムオックス生地です。
片面がボーダー、もしくはドット柄となっております。
IBK99217-1 デニム風オックス リバーシブル ボーダー 全色
IBK99217-1A IBK99217-1B IBK99217-1C
IBK99217-2 デニム風オックス リバーシブル ドット 全色
IBK99217-2A IBK99217-2B IBK99217-2C
AD26000 デニム風ツイル生地
やや厚手で、ジャンバースカート・エプロン・バッグ等に使用できます。
AP25501 デニム風Wガーゼ
『ダブルガーゼ』はガーゼを2枚重ねた、ふんわりとした柔らかな風合いの生地です。
ベビーウェアや小物、手作りマスクやハンカチなどをお作りいただくのにおすすめです。
Wガーゼの特徴
- 柔らかな肌触り
- 軽い
- 通気性・吸水乾燥性に優れている
AP25501-1 デニム風Wガーゼ
AP25501-1A AP25501-1B AP25501-1C
AP25501-2 ヒッコリーデニム風Wガーゼ
AP25501-2A AP25501-2B AP25501-2C
Chuko Onlineオンラインストアでご注文
Chuko Online※Chuko Online(オンラインストア)にて商品の検索は会員登録なしでご利用いただけますが、ご購入の場合は事前登録が必要となっております。
デニム生地を使うおすすめの作品
デニム生地で作るバッグやポーチなどの小物入れはもちろん、色々な素材の生地を縫い合わせて作るタペストリーなどもおすすめです。
もちろん、ワンピースやスカート、パンツ、ジャケットのようにお洋服をつくるのも◎
下のレシピなども参考にしてみてくださいね。
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Chuko Onlineコラムを公開中!!
デニム生地のミシン縫製について-針や糸/ジーンズステッチ糸などを紹介する/水通し
ミシン針
ミシン針は、デニム生地の厚みによって変更するのがおすすめです!
厚手の生地には、ミシン針11号以上のものをお選びいただくことを弊社ではご案内しております!!
- 8オンスのデニム生地:11号
- 10オンスのデニム生地:14号
ミシン糸
- 8オンスのミシン糸:60番
- 10オンスのミシン糸:30番
ジーンズステッチ糸
ポリエステルスパンの特徴である高強力・低伸度・低収縮をそのまま活かした飾り糸です。
綿糸のように毛羽を有した風合いで、可縫性に優れたミシン糸です。
生地によくフィットする適度な伸びと、柔らかさもあり、ジーンズ専用としていつまでも変質しないすぐれた耐久性のある糸です。
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デニム生地のお手入れ方法(洗濯など)
せっかくお気に入りのデニム生地を手に入れたら、良い状態のものが長く続いてほしいなと思いますよね。
ここではお手入れ方法をご紹介します!
常温以下の水を使用する
インディゴ染料の特性上、お湯を使用すると色落ちしやすくなります。
そのため、常温以下の水を使用して洗濯を行いましょう!
ほかの洗濯ものと一緒に洗わない
ジーンズなどのデニム生地は素材や使用している染料の特性上、色落ちする可能性があるので、他の洗濯物と一緒に洗わないようにしましょう。
まれに、ほかの素材に色が移ってしまうことがあります。
ダメージの少ない洗剤を選ぼう
使用する洗剤は、生地へのダメージを少なくするためにも中性洗剤をおすすめします!
直接洗剤をかけるとその部分だけ色落ちしてしまうこともありますので、必ず水に洗剤を溶かしてから洗うようにしましょう。
縮まないように気を付けよう
洗濯機でデニム生地を洗う際には、裏返して洗ったり、洗濯ネットに入れたりして生地の縮みやシワ予防をしましょう。
また、デニム生地を乾かす際には、乾燥機は使わずに自然乾燥させてください。乾燥機を使用すると、縮みの原因になる恐れがあります。
日光に要注意!
デニム生地は直射日光に当てて干さないようにしましょう。
理由は、日焼けによって変色することがあるからです。また干す時は、裏返しのままハンガーにかけて干してください。
どのデニム生地が気になる??
日本紐釦では、様々な種類のデニム生地をお取り扱いしております!
各種、扱いやすさやこだわりが異なりますので、用途やお好みでお選びいただければと思います◎
それぞれのデニムの違いについて、もっと詳しく知りたい方や作品作りにお悩みの方もスタッフにご相談くださいませ♪
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