和裁とは、「和服裁縫」の略であり、着物や和服を作る技術を指します。日本紐釦貿易では、初心者からプロの方までご活用いただける幅広い和裁に関連する道具・資材を豊富に取り揃えております。針や糸などの基本アイテムはもちろん、裁縫台や裁ちばさみ、当て布といったこだわりの道具も充実しています。

和裁は伝統工芸の一つとして、その価値を守り続けてきました。特に、高品質なオーダーメイド着物を仕立てる和裁士たちは、手仕事による美しさを大切にし、その技術は今も多くの人々に支持されています。しかし、現代では日常的に着物を着る機会が減少し、和裁に必要な道具も使用者の減少に伴い、製造が危機に瀕しています。

和裁を始める際には、ぜひ専用の道具をお使いください。道具が揃うと、作業の質が向上するだけでなく、和裁の楽しさも一段と深まります。手元の道具が変われば、仕上がりにも大きな違いが出ることでしょう。

また、和裁用品と銘打っておりますが、アイディアひとつで洋裁にも活用できるハンドメイドに寄り添った品ばかりです。日々の裁縫道具にお迎えしてみてはいかがでしょうか。

この記事では和裁についてや、弊社で取り扱いのある和裁関連商材をご紹介します。
前半はプロの和裁士の方御用達の品々をご紹介します。次に和裁資材のご紹介。後半ではビギナー向けの和裁用品をご紹介します。

プロ御用達！　仕立ての完成度を上げる和裁の道具たち

2丁立てアイロン

和裁用コテ

品番：TKI-KOTE2
品名：2丁立てアイロン（2丁立 和洋裁電化鏝）


大正14年創業、タキイ電器製の和裁コテになります。一時廃業されましたが、和裁士の方々の熱いお声により、和裁コテの製造を再開してくださいました。

数々の和裁士の方々が愛用されるこちらの和裁コテは適度な重さがあり和裁に最適です。コテ先は永年の熟練職人により、研磨・メッキ等の仕上げで滑らか、理想的な形状に一本一本手作業で加工されています。生地をしっかりと押さえて型付けし、繊細な着物地などを傷めません。持ち手は和裁士の方々のご要望で国産天然木を使用しているとのことです。
タキイ電器さんのたくさんこだわりが詰まった一品です。

コテあたり防止生地

品番：EBI300-72CUT
品名：ネル生地　薄地
材質：綿100％

シワを伸ばそうとアイロンやコテを強く着物地に押し当てると、繊維が傷んでしまい、テカリの原因になります。これを「あたり」と呼びます。力を入れすぎないようにするため、ヘラ台やアイロン台の上にネル生地を2重に敷いてふんわりとアイロンやコテを掛けることで「あたり」が出にくくなります。
※コテで印付けをする際には敷かない方が印をきちんとつけることができます。

和洋裁文鎮　小
和洋裁文鎮 大

和洋裁文鎮

品番：小_F2-21、大_F2-20
品名： 和洋裁文鎮

和裁コテと同じタキイ電器製の文鎮です。和洋裁の現場で広く使用されています。底は鏡面仕上げで和裁コテ同様に絹などの繊細な生地を傷めません。

どちらもずっしりとした重みがありますが、文鎮面と一体型の持ち手があるので女性でも持ちやすく取り回しがしやすいのが特徴です。

特に絹の反物はこて掛けをする際に縮んでしまいます。ふたつほど和洋裁文鎮を使用することでしっかり押えることができます。

庄三郎　裁ちばさみ

品番：A200～260
品名：庄三郎 裁ちばさみ ラシャ切鋏

裁ちばさみは江戸時代1800年頃に西洋から入ってきたはさみに、刀鍛冶の吉田弥十郎(銘:弥吉)が日本刀作成の技術を合わせて作られたものです。日本を代表するはさみメーカー｢庄三郎｣の創業者、三浦庄三郎は弥吉の技術を引き継いだはさみ職人でした。以来、庄三郎の裁ちばさみは工程の機械化が進んでも、最終調整は一丁ずつ職人技のひかる一品となっており、和洋裁を嗜まれる多くの方に支持されているメーカーです。

日本刀のように地金と鋼を組み合わせた裁ちばさみは良い鋼を使用しているものほど長くご使用いただけます。使用方法にも依りますが、鋼の質によって何度研ぐことが出来るのか、あらかじめ決まっているのです。

近年は職人の数も減り、比例して製造量も減少しているため、希少な品となりつつあります。

※リンクは右利き用ですが、裁ちばさみで検索いただくと左利き用のご用意もございます。
※20cmと22cmは廃番です。2025年3月現在は2サイズ展開となりまっております。

くけ台

品番：R351
品名：折り返しくけ台

布端を折り返してなるべく縫い目が見えないように縫うことを「くけ縫い」といいます。生地がたるまないように、かけはりで引っ張り、縫い易くする道具です。

くけ台は和裁のイメージがかなり強いお品に見えるかもしれませんが、洋裁にも活用できます。オートクチュールの仕立てなどでは多くが手縫いの作業です。アイロン接着芯が使えない様な生地にオーガンジーを裏打ちする際や、クレープデシンなどの薄物の端処理もくけ縫いすることで巻きロックミシンより上品な仕立てになります。

こちらのくけ台はページトップの座布団の下に敷き、その上に座ることで固定されます。 収納時はふたつ折りにしてコンパクトに。簡易タイプの机上くけ台もございますが、一度使ったら戻れないほど縫いやすいそうです。

ゾベ糸　絹しつけ糸

品番：FK28
品名：絹しつけ糸 4号1200m

シルク100％のしつけ糸。着物の仕上がりのしつけに。
絹は独特の美しい光沢と、しなやかな感触があり、滑らかで、弾力性に富んでいます。その天性の持ち味を活かし、縫いやすさと仕上がりの風合いを大切にした 高級縫い糸がタイヤーブランドの商品です。
ほどよい強さと、ほどよい伸びは、布地を傷めず、布地にまけないなじみ良さを備え、古くから、最も使いやすい縫い糸として親しまれています。

しつけ糸といえば一時的な仮止めの糸ですが、着物の仕立てに施されるしつけ糸には「はずしてよいしつけ糸」と「はずしてはいけないしつけ糸」が存在します。また、着物地も繊細な素材が多く、通常のしつけ糸では糸を引き抜く際に表地を傷めてしまう恐れがあります。そのため高級な絹糸がしつけ糸として使われています。

四ノ三　きぬ針

「四ノ三」という表記は、針の長さを分数の形で表したもので、四分三厘（しぶさんりん） を意味し、約 36.4mm の長さの針を指します。（こちらのメーカーの針は平均より3ミリほど長く長さ39.4mmあります）ほどよい長さで扱いやすく、太さは一般的にはやや細めで、繊細な布地や細かい縫い目が必要な作業に適しています。「四ノ三」は針の長さと扱いやすさのバランスが良く、手縫い作業でよく使われる標準的なサイズの一つです。和裁や洋裁の両方で縫い針としてよく使用されています。

用途
和裁（着物の仕立て、補修など）
洋裁（薄手の生地の縫製）
刺しゅう（細かい刺しゅう作業）
ハンドメイド作品の製作　など

研磨あげ針　四ノ三

品番：CL12-228
品名：N-職業用研磨あげ針 四ノ三

絹地や薄手の木綿地などに。 研磨あげ針の表面には微細な縦の線が入っています。針先まで縦に細かく研磨加工をしているため、布通りがよく、疲れを感じさせません。

また、こちらの針はピアノ線の鋼を研ぎあげて作られています。ピアノ線は非常に硬く、引張強度が高いのが特徴です。通常の鋼製の針よりも折れにくく、曲がりにくいため、力を入れて縫う作業でも安定します。

金耳針 四ノ三

品番：CL12-220
品名：N-金耳針 四ノ三

布通りがなめらかなメッキと表面仕上げ。 絹地や薄手の木綿地などに。メッキ加工が施されているため、錆びにくく通常の針よりも耐久性があり、長持ちしやすい針です。

「金耳（きんみみ）」とは、針の孔（針穴・アイ）の部分が金メッキ加工されていることを指します。この金メッキは純金を使用し、金の「柔らかい金属」という特長を活かして糸のあたりをソフトにし、糸切れをしにくくするための工夫が施されています。

初心者からプロまで使える！　和裁資材ラインナップ　舞台衣装のランクアップにも！

背伏

品番：ITO101
品名：背伏、せぶせ

主に正絹物など薄手、柔らかい素材を単(ひとえ)に仕立てる際に、補強を兼ねて背縫い代を包むように始末する細長い布です。こうすることで、縫い目に圧力がかかって繊細な着物地が裂けてしまうことを防ぎます。こちらの背伏はリボン織のため、両端がほどけない仕様となっております。

ふき綿

品番：ITO103
品名：小町ふき綿

着物の裾をふき綿仕立てにする時に使える「ふき綿」です。
花嫁衣装や七五三などの着物の裾や袖部分に使う、綿素材の芯のようなものです。

着物の袷(あわせ・裏地のある和服)の裏地を、少しだけ表地に被せて仕立てた部分を『ふき』といい、ふき綿仕立ての着物は柔らかで美しいラインを保ち、着物の豪華さが一層引き立ちます。
『ふき』に綿を入れると、着物の豪華さ・重厚さが引き立つので、ふき綿は武士や裕福な商家の妻子に好まれていました。

和裁初心者必見－和裁にも代用できるツール

「和裁に興味はあるけれど、いきなり本格的なものを揃えるのは腰が引ける……」という方必見！　和裁にも代用できる汎用性の高い商品を以下にラインナップしております。

いかがでしたでしょうか。今回は絹の着物を想定した商品をご紹介しましたが、木綿の浴衣を仕立てる場合は針のサイズも変わって参りますので、使用する素材に合わせた道具をご用意してみてくださいませ。

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